古代アナサジフルートで吹くおぼろ月夜
おぼろ月夜の説明は必要ですか。「菜の花畠に入り日薄れ…」からはじまる文部省唱歌です。作詞家の高野辰之と作曲家の岡野貞一が大正三年に発表して以来、この日本の田園風景をつづった美しい曲は今日までずっと歌い継がれてきました。
このおぼろ月夜を古代アナサジフルートで吹いてみました。
…似合う、似合いすぎるっ。尺八によく似た音色が日本叙情を見事に表現しているじゃないですか。アナサジフルートにはファの音が無いので二カ所ごまかして吹いているとか、そんなことまったく問題ありません。
古代アナサジフルート(ココペリの笛)
アナサジフルートはアリゾナのアナサジ洞窟遺跡から出土した1400年前の笛です。同時期の壁画に描かれた笛を吹く男―ココペリ―の吹いている笛だとされています。ココペリは北米の古い古い精霊で、笛を吹いて春を呼び雨を降らせ、山野に緑を芽吹かせると伝えられています。
まあそういう意味では、おぼろ月夜はぴったりかも。