-- 補足説明 --

楽器演奏は拍手の数だけ上達する

楽器の演奏が上手になるために、人から拍手をもらうことがすごく重要です。演奏を聴いた人から「よかった」「感動しましたっ」「ぜひもう一曲聴かせてください!」と誉めてもらうことが重要です。

否定的な意見が多いだろうことを承知で言いますと、それは……ほんとうは楽器演奏に限らず、人が生きる上で重要なことなのです。人が善く生きるためには、他人から誉めてもらうこと、他人から認めてもらうことが重要です。逆に、他人からあまり誉めてもらう機会のない人、(自分は他人から認めてもらえていない)と感じている人は、無意味な虚勢を張ったり突飛な言動で人目を引こうとするなど、様々な不適合な行動をします。

楽器演奏のことに話を戻して、
楽器の演奏が上手になるためには、他人から拍手をもらい誉めてもらうことが重要です。そしてそれって、実はそんなに難しいことではありません。そんなに高いハードルではありません。

みなさんは「人に演奏を聴いてもらえるようになるには、きちんとした音楽教室の生徒になって、長く練習しなければならない」と思っていますか。それはメーカーや販売店が仕掛けたキャンペーンによる洗脳です。「他人に楽器演奏を聴かせることができるのは一流の演奏家だけだ」とみなさんが信じ込んでくれるからこそ、日本津々浦々の音楽教室は今日も繁盛しているわけです。

客はほんとうは演奏を聴きたいわけじゃない

マーケティングの観点から言及すると、あなたの楽器演奏を聴きに集まってくれた人は、ほんとうは楽器演奏を聴きたいわけじゃないです。単純に楽しいひとときを過ごしたいだけなのです。ひどい言い方をすると、いい暇つぶしになればいいくらいに思っています。極端には演奏そっちのけで、初デートに誘った隣の彼女といい雰囲気になることばかり画策していたりします。なので、他人に聴かせるのに一流の演奏は必須ではありません。例えば幼稚園でオカリナの演奏をするなら、何十年も修行を積んだ巨匠が素晴らしいクラシックの名曲を演奏するよりも、保母さんがたどたどしくポニョを吹いてみせた方が、子どもは大喜びだったりします。

自分の演奏を喜ぶ客を集めるのが秘訣

「相手を見て説法をしろ」と言いますが。
逆もまた真なりで、要は、自分の演奏レベルに応じたお客さんを集めればいいのです。とてもとても重要なことですから繰り返します。

!!! 自分の演奏を聴いて喜んでくれるお客さんの前で演奏すればいいのです !!!

なんて簡単な話。これがみなさんが知らなかったことです。そしてこの考え方は、そんなに突飛でも奇策でもない。ビジネスの世界では当たり前の考え方なんですけどね。なぜか楽器演奏を志す人の耳には届かないようになっています。まあね、ちょっと上手になったレベルの日曜音楽家たちがいろんな場所で勝手にコンサートを始めたら、プロの演奏家や音楽教室は大打撃ですものね。

まとめに入ります。
まったくの初心者は論外ですが、楽器を3年も練習していればある程度は聴けるレベルに到達します。そしたら次は、そのレベルの演奏で十分に喜んでくれるお客さんを探して、ぜひその人たちの前で演奏してください。老人ホームや介護施設、幼稚園や小学校や学童保育、忘年会や新年会、友人の結婚披露宴、町内のお祭りのイベントステージなど。「一流の演奏でなくていい、お金は出せないがちょっと演奏してほしい」という需要は、みなさんが知らないだけで、実は探せばたくさんあります。そして拍手をもらえたら嬉しくて自信がつきますし、誉めてもらえたら気分よくなって練習の励みにもなります。そうして練習を続けて上手になれば、もっともっといろんな人に演奏を聴いてもらえるようになるでしょう。それの繰り返しです。

もう3年ほど楽器を練習をしている人へ。
ちょっと練習する手を止めて、我が身を振りかえってください。もうそろそろ人前で演奏できるはずですよ。楽器演奏はもらった拍手の数だけ上達します。今のあなたの演奏レベルで喜んで聴いてくれるお客さんを探して、できるだけ早く人前で演奏する経験を積んでください。

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