-- ホピの笛 --

ホピの笛 概要

» ホピの笛を吹いてみた

北米で最も古い部族に伝わる笛

ホピの笛は北米インディアンのホピ族に伝わっていた笛です。
見てのとおり巷のインディアンフルートとは全く違う、アナサジ遺跡から出土した古代フルートにそっくりの形状をしています。ホピ族は自らを北米インディアンの中でも最も古い部族だと称していて、このようなアナサジ文化のフルートを継承していることも、その根拠の一つかもしれません。

ホピの笛は、ただの木管に指穴を開けただけの原始的な笛です。尺八やケーナのように管の縁を吹いて鳴らします。音を出すのはかなり難しいです。

ホピの笛は1900年ごろまで、ホピ族のトウモロコシ祭のときに演奏されていたそうです。今でも現役で演奏されているという話を耳に挟んだのですが…YouTubeを探しても資料を見つけることができませんでした。むしろ『ホピの笛の演奏』と称してふつうのインディアンフルートを演奏している動画がいくつも投函されていましたから。もうホピ族も忘れてしまったのかもしれませんね。

吹き方は古代アナサジフルートと同じ

ホピの笛は古代アナサジフルートの直系の子孫です。長い年月の間に指穴が一つ退化して消えてしまいましたが、基本的な演奏方法は古代アナサジフルートとまったく同じです。ですからホピの笛の吹き方については、古代アナサジフルートの吹き方を参考にしてください。

ここでは音階と運指を説明するだけにとどめます

ホピの笛の運指

1月に頼んだホピの笛が昨日とどきました。海外との取引ではこういうことがあります。笛を持ってきた郵便配達人と「私も春に自動車の部品をヨーロッパから取りよせたんですが…とどいたのが5月末で」「それではせっかくのゴールデンウィークがパーですか」などと詮ないグチをこぼしあいました。

ホピ族の伝統的な笛です。ソプラノリコーダーのほぼ2倍の大きさ。変則的な指穴、尺八よりも簡単な吹口。廉価な無地バージョンを注文したのですが、コヨーテオールドマンが「待たせたおわびに」とはりきって特別バージョンをつくってくれました。新作アルバム"UNDER AN ANCIENT SKY"のジャケットを思わせる妙にスモーキーな虹色のペイント。コヨーテの親子が虹の上を跳ねている姿が彫りこまれています。

これは結局、どうしても欲しいというお客さんに譲ってしまいました。
んでドレミがわからないと困るでしょうから、運指表です。

2オクターブ目のシが出ないのは、元もとそういうものなのかそれともこの笛自体のクセなのかよくわかりません。鳴らし方は尺八やケーナと同様です、尺八に近いかな。ケーナほど立てて構えません、もう少し下向きというか寝せて構えます。

右はコヨーテオールドマンの演奏。吹いているのはアナサジフルートですが、唇の形はホピ族の笛もほぼ同様です。