いろいろなインディアンフルート その3
インディアンフルートには、現在のフルートと起源の異なる古いフルートがあります。博物館に眠っていたそれらをコヨーテ・オールドマンがすこしずつ復元しています。
アナサジフルート
アリゾナ州の洞窟遺跡から出土した、1400年前の古代人が吹いていた笛です。同時期の壁画に描かれている笛吹き男―精霊ココペリ―の笛だとも言われています。
木管に6つの指穴を開けただけの原始的な笛です。尺八やケーナのように管の縁を吹いて鳴らします。この手の笛は音を出すのがむつかしく、アナサジフルートは大型低音なので更にむつかしい。音階はメジャー五音階(ドレミソラ…)で音域は1オクターブ半~2オクターブ。明るい雰囲気の音です。
ホピの笛
北アメリカインディアンのホピ族の笛です。アナサジフルートから指穴が1つ退化して消失しました。すこし小型になったのでアナサジフルートよりは吹きやすい、と言ってもただの木管を吹いて鳴らすようなもので、初心者にはかなり敷居が高い。
先端にはまっているのはヒョウタンです。コヨーテ・オールドマンによるとこれが伝統的なデザインとのこと。これが拡声器なのか消音器なのか、今ひとつ不明です。かぽっと取りはずすことができて、取りはずしても違いがよくわかりません。単なる飾りかもしれません。