構え方 2
人にもよりますが、インディアンフルートを構えるときは高く――ほとんど水平になるまで高く――構えます。なぜそんな構え方をするのかずっと疑問だったのですが。
「重くて滑るから。」
という答え?に最近たどり着きました。竹のフルートや現代の木のフルートは軽いのでピンとこないでしょうが。
昔、インディアンは石器でフルートをつくっていました。木の枝を管にするために、赤く焼いた細い枝を押しつけ、焦げたところをけずるという作業をくりかえしたそうです。そんなですからどうしてもフルートの肉厚は厚く、全体として重くなっただろうと想像します。
重いフルートを普通のリコーダーのように下にむけて構えると、演奏しているうちに滑って落としてしまいそうになります。だからインディアンはフルートを高く両手の親指でささえるように構えて吹くようになったのではないでしょうか。
実はうちにも一本、クルミの木でできた大きな重いフルートがあって、これがまた蜜蝋でていねいに仕上げてあったりして、演奏中にするする滑り落ちるのです。以前は滑り止めの輪ゴムをまいたり、演奏前にぬれタオルでフルートを湿らせたりしていました。
両手の親指でささえるように保持するようにしてからは、快適に演奏しています。