-- 試聴サンプル、楽譜 --

モヒカン族の最後

北米インディアンの笛で映画『The last of the Mohicans』(モヒカン族の最後)のメインテーマを演奏しました。


私は音楽家でなくてエンジニアです

私は自分のことをエンジニア(技師)だと思っています。
私は音楽家ではないし楽器の演奏家でもありません。私の仕事の内容は新商品の発掘と調査、販売企画と実施、使い方をブログで説明したりと、これは音楽家や演奏家の仕事ではないでしょう。私の体感としては、今やってることはコンピュータ会社に勤めていた頃の業務と大差ないです。これはエンジニアの仕事です。

インディアンフルートはそれを取りまく文化の影響で、スピリチュアルな感性と相性がよいです。実際、そういうお客さんが多いです。しかしながら私はその手の話ができないので、いつも申し訳ない応対をしています。あるいはインディアンフルートの縁起として伝えられるロマンチックな逸話があって、なんと絵本になってますけど。ぜんぜん興味ありません、なので読まないし話の詳細も知りません。「演奏が上手になるわけでもないのに、なんでそんなことを知りたいの?」というのが私の率直な感想です。

私の世界は物理的です。
私は楽しんで楽器を演奏しますが、楽器は音にしか興味がないし演奏にしか興味がありません。私にとって楽器はポータブルゲームマシンと同様のモノです。なるほど初音ミクのProject DIVAなど音ゲーは、パーカッションを叩くのとよく似た楽しさを味わえます。またレーシングゲームの楽しさは笛を吹く楽しさに通じるものがあります。

私は楽器を真剣に演奏しますが、心を込めて演奏はしません★ 。
そのような心のこもっていない演奏でも、こうして動画にしてみると、我ながらそこそこ聞けるではありませんか。そのことはむしろ救いだと思うのですよ。「演奏の善し悪しはすべて技術で説明できる」という立場だからこそ、どんな人でも習得しさえすれば楽器を演奏できるようになると、救いの手をさしのべることができると思うのです。

★ 心を込めて演奏しない
そもそも認知学やコミュニケーション論の立場からすると、楽器の演奏――楽器の奏でる音に心をこめることは不可能です。音に心はこもりません。だから音楽教室の講師が生徒に対して「もっと心をこめて演奏して」といった類いのアドバイスするのは、月謝をもらって食ってる身分にしては、あまりに不勉強で横着な態度だと、私は思います。

厳密には「心を込めて演奏する」ではなくて「心のこもった演奏に聞こえるように演奏する」が正しいです。確かにこちらなら、具体的なやり方さえ学べば実践可能でしょう?単なる言い回しの違いにしか聞こえない?、違いがよくわからない?、という人もいると思いますが……これらの二つは天と地ほども違います。

「心のこもった演奏に聞こえるように演奏する」は、楽器演奏の奥義の一つです。これから楽器演奏を始める初心者にぜひ理解させたい事柄です。

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