バードというのはインディアンフルートにくくりつけてある部品のことで、インディアンフルートのトレードマークだったりします。なぜ”バード”かというと、フルートによってはこれに見事な鳥や獣の彫刻がついているからです。とはいえそれはフルートの音にあまり関係ない、形はただのブロックでもよくて、だから”ブロック”と呼んだりもします。
インディアンフルートの歌口の手前には穴があいています。吹きこんだ息はぜんぶそこから漏れてしまいます。もちろんこのままでは音になりません。バードで息を押さえこんで歌口に導き、音を鳴らすしかけです。バードはちっぽけな部品ですが、音色に直結する精密部品です。傷つけたり無くしたりしないようにしてください。
なにかの拍子にバードがずれてしまうことがあります。あんまりずれると高音が出ない、低音が出ないなどの問題をおこします。ときどきバードを前後に動かして、いい感じに鳴る位置に合わせてください。
ストラップは6穴インディアンフルートの上から3番目の指穴をしばってかくすものです。6穴フルートと5穴フルートのちがいはこの3番目の指穴があるかないかですから、かくしてしまえば6穴フルートは5穴フルートに早変わりします。
インディアンフルートは習うのにやさしい笛ですが、5穴フルートが特にかんたんです。このサイトでは基本的に5穴フルートの説明をします。6穴フルートを持っている人は上から3番目の指穴をストラップでかくしてください。
6穴フルートの上から3番目の指穴は半音穴です。これを使うと西洋音階ドレミファソラシドや特殊な音階で演奏できるようになります。3番目の指穴の使い方は別枠にまとめて説明します。
バードは、吹口に吹きこんだ息を歌口に導くための重要な部品です。
これはインディアンフルートによっては頑丈に固定している場合もありますが、革紐でくくりつけているだけの場合もあります。この場合は革紐をゆるめると、かんたんにバードを取り外すことができます。
私はフルートを露はらいしたり清掃や乾燥のために、バードをよく取り外します。
またなにかの拍子にバードの位置がずれて音が出にくくなることがあるので、こんなときも革紐を緩めてバードを動かしたり、外して付けなおしたりします。
バードのくくり方は、しっかり取りつけることができるならなんでもよいのですが、私はこうしています。これはなんという結び方でしょうか。くるくるっと巻くだけですが、紐と紐が噛みあってバードをがっちり固定してくれます。
インディアンフルートを吹くと、息に含まれる水分がフルート内部で冷やされて結露します。この結露した水滴が息の通り道をふさいで、音がかすれたり高い音が出なくなったりします。
小学校のリコーダーも同じでした。リコーダーはこんなとき、吹口をブシッと強く吹いてたまった水滴を吹きとばします。インディアンフルートも同じようにしてもいいのですが。もしバードを取り外せるなら、取り外して水滴を落とすこともできます。
バードは、吹口に吹きこんだ息を歌口に導くための重要な部品です。
なくしたり傷つけたりしないように気をつけてください。